この記事のポイント
  • 競走馬は、競走と繁殖の両方には使えません。繁殖馬にするには、先に中央競馬または地方競馬の競走馬登録を抹消します
  • 繁殖牝馬になるには「繁殖登録」、種牡馬になるには、繁殖登録に加えて「種畜検査」が必要です
  • 繁殖牝馬の牧場との契約には「預託」と「仔分け」があります。種付料は、競走成績や血統で決まります

引退した競走馬は、繁殖馬になることがあります。募集馬の母馬も、「繁殖牝馬」と呼ばれる馬です。JRAの「よくあるお問い合わせ」の「繁殖」の項目をもとに、競走馬が繁殖馬や種牡馬になるときの手続きと、お金のしくみをまとめました。

繁殖馬になるまでの手続き

JRAの説明によると、競走と繁殖の両方の用途に使うことは認められていません。そのため、現役の競走馬を繁殖馬にするときは、次のようになります。

なりたいもの必要な手続き
繁殖牝馬中央競馬または地方競馬の競走馬登録を抹消する → ジャパン・スタッドブック・インターナショナルで繁殖登録をする
種牡馬競走馬登録を抹消する → 繁殖登録をする → 都道府県または独立行政法人家畜改良センターが行う種畜検査を受ける

競走馬登録を抹消したあとの行き先は、馬主と調教師の話し合いで決まります。地方競馬へ移る場合のほか、繁殖馬になる場合や、乗馬に転用される場合などがあります。くわしくは未勝利馬のルールと登録抹消後の行き先で説明しています。

繁殖牝馬と牧場の契約

繁殖牝馬について、生産者(牧場)と結ぶ契約の形は、JRAの説明では「預託」または「仔分け」があります。

  • 預託:牝馬を牧場に預けて、飼養管理をしてもらう形です
  • 仔分け:江戸時代からある「馬小作」の制度の名残で、生まれた仔馬を、母馬の所有者(馬主)と生産者で分け合います。契約の内容は、馬主と生産者の話し合いで、さまざまです

仔分けでは、馬主は母馬を手に入れる費用と種付料を負担し、生産者は、母馬と仔馬の飼養管理を負担することが多いようです。そのあと、仔馬を売って、そのお金を一定の割合で分けたり、仔馬の評価額を決めて、その価格の一定の割合で馬主が引き取ったりする形が、多いと説明されています。

種付と種付料

種付をするには、まず種牡馬を選んで、その馬の「種付権利」を手に入れる必要があります。入手のしかたは、種牡馬の所有の形で違います。

  • 種牡馬が、個人やシンジケートの所有の場合:種付権利の売買をあっせんしている商社などに頼むか、シンジケートの会員個人から取引で得ます

種付料は、種牡馬の競走成績や血統の背景をもとに決まります。仔馬が生まれたあとは、仔馬の馬格や競走成績などによっても、価格が上がったり下がったりします。

種牡馬の産駒の成績は、種牡馬ランキングで、JRAの公式データで確認できます。種付料の金額は、種牡馬ごとに違うため、この記事では載せていません。

一口馬主クラブの馬では

クラブの牝馬が、引退後に繁殖牝馬になるかどうか、そのときの会員への扱いは、クラブの規約で決まります。引退のときの精算や、馬の行き先は、出資馬が引退したらどうなる?にまとめています。牝馬に出資するときの考え方は、牝馬に出資するメリット・デメリットもあわせてご覧ください。

血統表の見かたは、募集馬の血統の見方で説明しています。

繁殖馬の手続き、牧場との契約、種付料は、JRAの「よくあるお問い合わせ」の「8.繁殖」(Q8-1、Q8-2、Q8-3)によります(2026年11月2日確認)。種付料などの具体的な金額は、JRAの案内にないため、載せていません。

血統や種牡馬の成績は、こちらで確認できます。

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