この記事のポイント
  • 牝馬のメリットは、募集価格が低め、斤量が軽い、新馬・未勝利で国産牝馬の奨励賞がある、牝馬限定のGⅠがある、の4つ
  • デメリットは、牝馬限定のリステッド競走の賞金がやや低いこと、シルクでは引退の期限が決まっていること。牡馬にはその決まりがない
  • シルクの2026年1歳募集馬では、牝馬44頭の平均総額が約4,455万円、牡馬38頭は約6,553万円

募集馬のカタログには、牡馬と牝馬が並んでいます。どちらに出資するか。この記事では、JRAの公式サイトにある賞金と斤量のルールと、シルク・ホースクラブの募集馬のデータをもとに、牝馬に出資するメリットとデメリットを整理します。

数字は、JRAの公式サイト(2026年10月31日確認)と、シルク・ホースクラブの2026年1歳募集馬82頭の一覧(同日確認)をもとにしています。クラブによって、決まりは違います。

募集価格は、牝馬のほうが低め

シルク・ホースクラブの2026年の1歳募集馬82頭を、牡馬と牝馬に分けて、総額(募集価格)を比べました。

頭数平均中央値最も安い最も高い
牡馬38約6,553万円5,000万円2,500万円3億円
牝馬44約4,455万円4,000万円2,000万円1億円

たとえば、500口で募集される馬なら、総額5,000万円の馬は1口10万円、4,000万円の馬は1口8万円です。同じ予算で、牝馬のほうが、少し多く口数を持てます。

ただし、これはシルク1クラブの、ある年のデータです。クラブや年度で変わります。

斤量は、牝馬のほうが軽い

JRAの公式サイトによると、2歳と3歳の同じ年齢の馬だけのレース(馬齢重量)では、次のとおりです。

2歳(9月まで)2歳(10〜12月)3歳
牡馬・せん馬55kg56kg57kg
牝馬55kg55kg55kg

3歳以上が一緒に走る別定戦では、5歳以上の牡馬とせん馬が平地58kgで、牝馬は2kg減です。牡馬と戦うレースでも、牝馬は軽い重量で走れます。

なお、GⅠは、定量または馬齢重量で行われます。

新馬・未勝利で、国産牝馬の奨励賞がある

JRAには、国産の牝馬が新馬戦と未勝利戦で上位に入ったときに、馬主に交付する「内国産牝馬奨励賞」があります。牝馬限定のレース以外の、新馬と未勝利が対象です。内国産馬奨励賞に、さらに加えて交付されます。

レース1着の本賞内国産馬奨励賞(1着)内国産牝馬奨励賞(1着)
2歳の新馬780万円200万円160万円
2歳の未勝利590万円200万円100万円
3歳の新馬650万円170万円100万円

2着から8着には、1着の40%・25%・15%・10%・7%・5%・3%が交付されます。

ここに注意

奨励賞が、クラブの分配金にどう含まれるかは、クラブごとに決まっています。賞金の分配のしくみは、クラブの案内で確認してください。

牝馬限定のGⅠがある

牝馬だけが出られるGⅠは、2歳の阪神ジュベナイルフィリーズ、3歳の桜花賞・オークス・秋華賞、そして古馬のエリザベス女王杯(3歳以上)とヴィクトリアマイル(4歳以上)です。

2016〜2025年の10年間で、クラブの馬が勝った回数は、次のとおりです。

レースクラブの馬の勝利
阪神ジュベナイルフィリーズ10回中5回
桜花賞10回中6回
オークス10回中9回

オークスは、10年のうち9回、クラブの馬が勝っています。エリザベス女王杯は、サンデーレーシングの馬が2022年から4連勝中です。くわしくは、POGで指名するならクラブの馬?とエリザベス女王杯の過去の結果に書いています。

牝馬には、牡馬と戦う道もあります。アーモンドアイやリスグラシューのように、牡馬と走るGⅠで勝った牝馬もいます。1口の分配金はGⅠを勝ったクラブの馬、1口いくら戻った?で計算しています。

デメリットと注意点

牝馬限定のリステッド競走は、賞金がやや低い

JRAの賞金の表では、3歳以上のリステッド競走の1着本賞は、牝馬限定でないものが、芝1,800m以上で2,800万円、芝1,800m未満で2,700万円です。牝馬限定のものは、それぞれ2,700万円と2,600万円で、100万円低くなっています。重賞の金額は、競馬番組表で確認できます。

引退の時期が決まっているクラブがある

シルク・ホースクラブでは、牝馬は6歳の3月末が、引退と運用の終了期限です。引退のとき、成績にかかわらず、提供先が、募集価額の総額の10%(税込)で買い戻す特約があります。牡馬には、引退する時期の決まりはありません。

総額4,000万円の馬なら、買い戻しの額は400万円です。500口の馬なら、1口あたり8,000円になります。この計算は、わかりやすくするための例です。引退のしくみは出資馬が引退したらどうなる?で説明しています。

勝ちやすさは、性別だけでは決まらない

牝馬だから、勝ちやすい、勝ちにくいとは、決まっていません。血統や馬体、厩舎を見る点は、牡馬と同じです。一口馬主の馬の選び方で説明しています。

どちらを選ぶ?

  • 少ない予算で始めたい人:牝馬のほうが、募集価格が低めです。1口の金額も下がります
  • 牝馬限定のGⅠを狙いたい人:桜花賞・オークス・秋華賞は、牝馬しか出られません
  • 長く走る姿を見たい人:クラブによっては、牝馬の引退の期限があります。申し込む前に、規約で確認します

牝馬の斤量と賞金は、JRAの公式サイト「負担重量」と「賞金のしくみ」、募集価格の数字は、シルク・ホースクラブの募集馬リスト(2026年1歳募集馬)、引退の決まりは、同クラブの公式サイトをもとにしています(2026年10月31日確認)。

馬の選び方を、順番に確認しましょう。

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